小田隆史准教授が編著者を務めた『防災地元学―地誌で読み解く災害の記憶と知恵』(大修館書店)が、2026年度日本地理教育学会出版文化賞を受賞しました。2026年8月21日に開催された授与式では、小田准教授が執筆者を代表して賞状を受領しました。
本書は、地形や土地利用、地名、災害伝承、住民の経験や語りなど、地域に蓄積されてきた「地域知」を掘り起こし、現代の防災に生かす「防災地元学」の考え方と実践をまとめたものです。実際に地域を歩くことに加え、ハザードマップ、Web-GIS、古地図、災害伝承碑、災害遺構などを手がかりに、身近な地域を多面的に読み解き、災害への備えにつなげる方法を紹介しています。
授賞理由では、地域に根ざした「地域知」を防災教育に生かす視点を提示し、地誌学的な見方・考え方を地域理解へとつなげている点が評価されました。また、災害を地形などの自然地理的側面にとどまらず、土地利用の変遷や地域社会の特性といった人文地理的側面とあわせて捉え、地図やWeb-GIS、災害伝承碑などを活用した具体的な防災教育の方法を示していることも評価されました。
本書には、小田准教授のほか、後藤健介氏(大阪教育大学)、黒木貴一氏(関西大学)、佐藤健氏(東北大学)、桜井愛子氏(神戸大学)、田部俊充氏(日本女子大学)が執筆しています。各執筆者が、地形・地名、まち歩き、災害伝承、地図・GISなど、それぞれの専門や実践をもとに、地域を読み解く多様なアプローチを紹介しています。





