関心テーマ
災害記憶・教訓の伝承と社会の防災力向上に関する研究
災害の記憶と教訓の伝承を通じた社会の防災力向上に関する地理学的研究に取り組んでいます.災害経験を伝え継ぐ災害遺構などの<場所>と語り部などの<ひと>が,そこを訪れる人々にどのように作用するのか,「被災地」,「被災者」と関わることが,共感共苦を超えて,個々人の防災意識や行動変容,社会の防災文化の醸成にどう作用するのかを研究しています.
防災教育・啓発,GISの活用とリスクコミュニケーション研究
国内外の研究者と協働して,学校や地域の防災教育・啓発に関する研究を行い,研修プログラムや教材開発に携わっています.また,Web-GISを活用した教員や一般市民向けワークショップの効果検証や,防災地理情報の活用促進の実践を通じて,地図がミスリードし得るリスク・コミュニケーション上の地理・空間情報の活用課題にも関心があります.
持続可能でインクルーシブな防災都市づくりに関する研究
北米都市を対象として,災害に脆弱な人口とハザードとの空間的社会条件に着目し,持続可能な都市のあり方について研究しています.地震・津波のリスクがある米西海岸都市の地域防災活動を調査し,多様な人口を包摂する防災の諸課題を究明しています.近年は,都市圏の変容と災害リスクとの関係性,それに対する認識が,北米都市の防災ガバナンスにいかなる影響し得るのか研究を進めています.
◇ 研究室在籍者(令和6年度)
学部学生 5名(内1名はPEAK国際環境学コース所属)
修士課程 1名
博士課程 1名(内 留学生1名:中国)
その他
私学研修員 1名 (田部俊充 日本女子大学 教授)
◇ 当研究室卒業・修了生の研究テーマと進路
2024(卒業論文):災害公営住宅における居住選択機会と居住者の生活再建過程―宮城県東松島市を事例に(国家公務員行政職)
<以下、宮城教育大学大学院教育学研究科時代=教職修士(専門職)>
2023:主体的に行動する態度を育む防災教育―児童の気づきを促す発問を焦点に(宮城県公立小学校教員)※転出に伴い主指導教員変更2020:心をつなぐ音楽教育の可能性―しなやかで豊かなコミュニティづくりから考える防災(ピアニスト・芸術系財団職員)
2022:初等教育段階における防災教育の現状と課題-当事者意識醸成のための小学校英語の活用に向けて(宮城県公立小学校教員)
2022:質の高い防災教育に向けた防災担当教員の在り方―市民センターを通じた学校と地域の連携・協働の意義(現職教員派遣:仙台市中学校)
2022:地域を支える意識を高める防災教育―地域財の活用を通して(現職教員派遣:宮城県小学校)
2021:学級経営を基盤とした集団学習の在り方―小学校算数科におけるグループ活動を通して(山形県公立小学校教員)
※年は、卒業・修了した暦年